勝つ気のひとや

野宮

昔を思ふ。花の袖。
月にと返す。気色かな。


能「野宮」

月の明るい一夜、普段は負けない麻雀を信条としている自分が、珍しく気負って勝つ気で打ってみた。当然のように大敗した。ひとやは牢獄の謂であり、勝ちに執する性ならば、生きている限り囚われていくのだろう。「野宮」六条御息所を思う。秋更ける。
『かの人や月』3巻(いくえみ綾)(完結)読了。言うことない素晴らしさ。